「もったいない」でさらに損する!コンコルド効果とは?
みなさん、次のような経験はありませんか?
・買ってみた本が予想に反してつまらなかったけど、せっかく買ったからがんばって読み通した。
・見に行った映画がまったく面白くなかったけど、チケット料金を無駄にしたくないから最後まで観た。
・食べ放題に行ってお腹いっぱいなのに、元を取るために無理して食べた。
・だいぶ前に加入した保険で、今は必要ないけどもったいないから継続している。
・大きく値下がりし、今後も上がりそうにない株を保有し続けている。
まったく同じではなくても、何かしら似たような経験はあるのではないでしょうか。
実はこれ、コンコルド効果という心理現象なんです。
コンコルド効果とは
コンコルド効果とは、これまでにかけたお金や時間を惜しんで合理的な判断ができなくなることです。
コンコルドは英仏で共同開発した超音速旅客機です。
開発途中で採算が取れないことが判明したのですが、それまでに莫大な資金を投じていたため、やめるにやめられず続行。
その結果さらに損失を膨らませたコンコルドの商業的失敗から、コンコルド効果と言われるようになりました。
コンコルド効果と同じ意味で、サンクコスト効果という言葉もあります。
サンクコストとは埋没費用のことで、つまりすでに費やして戻ってくることのないもののことを指しています。
コンコルド効果への対策
コンコルド効果でさらなる損をしないためには、サンクコストではなく今後に目を向けましょう。
たとえば先ほどの映画の例では、チケット料金はすでに払い終えたサンクコストで、途中で映画館を出てもその料金は戻ってきません。
ここでチケット料金のことは考えず、つまらない映画を見続けるのと別のことに時間を使うのとどちらがいいかを天秤にかけます。
チケット料金がもったいないからと最後まで映画を見たところで、きっと満足感はなくムダな時間を過ごすだけです。
それなら別のことに時間を費やした方が合理的な判断だと言えます。
含み損で塩漬け状態の株も、サンクコストである購入費用に目を向けるのではなく、その株の今後に目を向けましょう。
客観的に見てその株を今の状況で買いたいと思うなら保有し続け、上がる見込みがないと思うならスパッと損失確定し、そのお金を他の有望な投資先に向けた方が合理的です。
まとめ
これまでに費やしたお金や時間が惜しくなるのは、人の心理現象としてしかたありません。
ただ、それを容認していてはさらに損をしたり、状況が悪化したりします。
そんな時はいったん立ち止まり、サンクコストではなく今後のために何がいいかを考えていきましょう。
わたしも食べ放題のお店ではコンコルド効果による失敗が多いので、今後は気を付けたいです。
また、東京オリンピックを個人的には開催して欲しいのですが、その判断がコンコルド効果によって行われないことを願っています。
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